ご挨拶

第35回日本老年医学会九州地方会の開催にあたって

第35回 日本老年医学会九州地方会 会長

第35回 日本老年医学会九州地方会

会長 甲斐 久史

(久留米大学医療センター 循環器内科 教授)

この度、第35回日本老年医学会九州地方会を、令和7年3月1日に久留米大学筑水会館にて開催させていただくこととしました。

わが国が超高齢社会と言われるようになり既に久しくなりました。今後も少子高齢化の流れが変わることはなく、総人口は減少に転じる中、高齢者人口は増加し続けることが予想されています。したがって、多くの高齢者が、QOLを保ちながら、暦年齢に関わらず、身体的にも精神的にも健やかに、生きがいを持って、長寿を楽しむことができる社会づくりが喫緊の課題となっています。特に、九州は高齢化先進地域を多く抱えており、老年医学会の果たすべき役割には大きなものがあります。

さて、令和6年は能登半島地震で始まり、元旦から、あらためて自然の脅威と現代社会の弱点を思い知らされました。依然として被災地では復旧作業もままならない状態が続いていると聞きます。その中で、特に大きな影響を被っているのが高齢者です。九州でも、台風、線状降水帯による豪雨が毎年大きな災害を引き起こしています。また、熊本地震をはじめ多くの地震災害にも見舞われてきました。そこで、今回の地方会は、「高齢者を災害から守る地域医療を目指して」をテーマと掲げました。特別講演には、能登半島地震発生直後から現在まで被災地の高齢者医療を支え続けておられる金沢医科大学高齢医学科教授 大黒正志先生をお迎えすることとしました。また、シンポジウムでは、これまで災害時医療に携わってこられた先生方に災害時の高齢者医療の課題と今後の展望を語っていただく予定です。一方、一般演題・メディカルスタッフセッションでは会のテーマに関わらず幅広い視点でのご発表をお待ちしています。

久留米大学筑水会館は、筑後川のほとり、久留米城趾に隣接しており、久留米の自然と歴史を満喫できるロケーションにあります。もちろん、久留米は、豚骨ラーメン、焼き鳥をはじめB級グルメの聖地です。多くの方にご参加いただき、久留米の街も満喫していただければと存じます。
皆様のお越しを心からお待ちしています。宜しくお願いいたします。

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